本当は怖い?「電車男」

a2c_sato2005-03-07

 昨日の帰りの飛行機で読む本がなく、飛行機の中で悶えるだろうと思っていたので、乗換のJR品川駅ブックガーデンで、土曜日のうちに買っておいたのがこれ。
 「封印された『電車男』」(安藤健二太田出版
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31499475
 すでにベストセラーになった「電車男」ですが、実際のログはもっと膨大なもので、「中の人」が編集したものがそのまま単行本化されている、というのは前回にもご紹介したお話。
 「電車男」のストーリーが成立するためには、そのへん編集が発生しているのですが、この著者はいわゆる「生ログ」をすべて見て「電車男」のカットされた部分を切り出し、もう一面の「電車男」を見せてくれます。
 ニセ電車男や、毒を吐くムーミン、「トリップ漏れ」事件、そして単行本「電車男」で終わるはずだった電車男の書き込みが実は・・・。
 
 まー便乗本といってしまえばそれまでですが、文中にもあるように、グリム童話は原作に編集を加える事に寄って、残酷な話が軽いタッチになって、世界中でベストセラーになったもの。「桃太郎」も、原作では桃太郎が生まれたのは桃じゃないってのはトリビアでもやってた。
 受け入れられるためには、原作を加工する事も必要だと言う事。逆に言えば、今世間を流れている情報というのも、受け入れられやすくするために加工されている可能性は十分にある。
 常に世にある話には、背景があると思って取りかかった方がよいですね。