国の狭間に生きた歌手、テレサ・テンを、実は僕らは知らない。

a2c_sato2005-08-23

ゴスペルを歌っていると、「なんかこの曲ゴスペルっぽくねぇ?」という曲に出会ったりします。
たとえば実際にサイモン&ガーファンクルの「Like a bridge over troubled water」はゴスペルをヒントに作ったと言われていますし、ジョン・レノンの曲は全般、そんな感じだったりします。

んで、日本だとこの人の曲はゴスペルっぽい、と思っておったんですよ。
テレサ・テン

ゴスペルっぽいとは、どういうことかというと、曲の中に時代を超えて普遍な、人の暖かみがある曲というか、、、アバウトだなこの説明。
しかし、彼女歌った「私の故郷は山の向こう」なんて、設定は「Deep river」じゃないっすか!
その理由はこの本を読んだから、なおのことわかりました。
「私の家は山の向こう テレサ・テン十年目の真実」(有田芳生文藝春秋社)
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31512969

両親は大陸出身で、本人は台湾生まれ。香港・日本と東アジアで活躍した、歌手・テレサテン。
天安門事件という激動の時代に身をおいた、国境を越えた一歌手の悲しみを知ることができる一冊です。

現在の日中の国交が悪化してます。根底にある問題は、テレサ・テンの人生の中から垣間みる事ができるのです。まさに今だからこそ発刊できた本ですね。有田氏はオウムウォッチャーなだけじゃない。