美里の新作「Sing ando Rosees」より見るアーティストの苦悩

a2c_sato2005-12-01

この日記でCDを案内することは稀なんですけど、買っちゃいました。美里の新作。
「Sing and Roses 〜歌とバラの日々〜」
http://7andy.yahoo.co.jp/cd/detail?accd=C1032830

正直言うと、CDが発売されるのに当日まで気づきませんでした。油断してたよ。
というのも理由があるのです。
なぜなら、今まで美里のアルバムは7月にリリースされてたのです。つまり夏の西武スタジアムライブにあわせて発表していたのですね。そして最近は、年に1枚のリリースだったので、ベスト盤が発売された今年はもう新作はないだろう、と思っていたもんでね。
そして、今回のCDを聞いて、改めて気がついたのです。
美里、いままで辛抱してたんやなぁ。

今回のアルバムは全曲しっとりした曲ばかり。バンドも最低限に抑えていますのですよ。
この傾向は今に始まったわけじゃないけどね。数年前から西武だけでなく、冬の恒例コンサートとして、オーケストラを従えて歌う「うたの木」もやってるし、昔の童謡からセルフカバーまで、季節をコンセプトにした曲を歌ったミニアルバムも発売していたし。

つまりこういうことだ。
今までは夏のアルバムは、西武に向けて緩急つけた曲をつくっていたのですね。元気な曲あり夏のテーマの曲ありバラードあり踊り振り付きの曲があり。。。
それはジャケットにも表れておりますわ。前にリリースしたオリジナルアルバム「blue butterfly」「orange」「ソレイユ」。どれも顔がハッキリしなかったり表情が曖昧だったりして。
http://7andy.yahoo.co.jp/cd/detail?accd=C1027503
しかし今回のアルバムは、美里の真正面からの画でジャケットにしてます。なんだか、そういうところにも彼女の機微を感じてしまうのですよ。西武終わったあとで「歌とバラの日々」なんてタイトルもどっか意味深な。。。

それほどファンじゃない一般の人の美里のイメージは、ガールズポップの頂点に立つ美里、思い浮かぶ画も西武ドームじゃなくて、西武球場のイメージなんだろう。 
そして、今年は思いもよらなかった紅白歌合戦出場!おそらく彼女が歌うのは「My revolution」。今は発売当時(1986年!)シングルと同じキーでは歌わないあたりが、彼女の技術と心境の変化を表していると思います。

どんなアーティスト、特に一度ムーブメントを起こしたアーティストほど、そのギャップを埋めることに苦悩しているんだろうね。

ひじょーに複雑な心境のQたろうです。でも暖かく見守ってるよ。