戦争なんて、結局あずかり知らぬ世界の話なのかしら

 今日はいい天気!横浜でゴスペルの結婚式ライブで3曲歌ったよ!
 帰りに中華街で飲茶もしてきたし。よかったよかった。

 行きしなの電車で読んだのが、これ。
 「戦争報道」(武田徹ちくま新書
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31094026

 武田徹氏は、前に読んだ「新聞ジャーナリズム」の訳者で、メディアと社会との関わりについて書いている学者さんです。
 んで、結論から言うと、これは買って正解!おもろい!
 サンキュー永江さん(週刊朝日永江朗氏の書評連載「新書漂流」を見て知ったのね、この本)
 
 書き方が丁寧。例えば去年汐留にできた電通本社ビルと共同通信社時事通信社の新社屋建設。これが成された背景には電通の株上場があるんですが、それと日本の戦前のニュース通信事業とがつながりがあり、そこから戦前の戦争報道について語られるのよね。
 ベトナム戦争の報道を語る際には、ハルバースタム氏・岡村昭彦氏と開高健氏の記事の比較や、「地獄の黙示録」の製作の背景などが書かれております。

 いわゆる戦争報道というよりは戦争全体を見ることが戦争報道の本質に近づける、というスタンスで書かれています。

 湾岸戦争以降にもこの本は詳しいけど、より細かく見ていくんであれば、こっちの本の方がおもろいかもね。
 「戦争広告代理店」(高木徹講談社
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=30997467
 簡単に言うと、1994年に起こったユーゴスラビア内戦を決定づけたのは、アメリカのPR会社だったというお話です。
 
 結局知っているつもりでも、それ自体操作された情報ならば、知っているもへったくれもないよね。
 自分の目で見て肌で触れること、これ以外は情報として基本的に信じられないってわけか。

 はあ、しんどい世の中やね。