あなたの半径1mの世界を変えればいいじゃない。

 今日は本じゃなくって、こいつを見ました。
 「光の雨」 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00007B95C/ref=sr_aps_d_6/249-7905273-9277164
 1970年代の学生運動過激派のリンチ事件を映画化しようとしているというお話の映画。
 いわゆる「劇中劇」と、劇が交錯するお話です。

 オイラの世代には、白黒の映像でしか見たことのない、1960年代の安保闘争、そこから過激なグループが発生したのが日本赤軍だったり、成田空港の過激派だったりするのですが、「何故あの時代の人たちはこんなバイオレンスなことをしたのか」という問いに、現代なりの答えを出すための映画が、この映画の理由なんだなーと思いました。てっきりオイラはリンチ事件だけの描写の映画かとおもってたよ。

 映画は、小説「光の雨」を映画化するところからはじまる。役者達が「なぜあの時代こんな事件が起こったのか」をおのおの思いながら、そして実際にその時代の当事者だった映画監督も途中で放棄してしまい、そのあとを引き継いだ、「知らない世代」の助監督がメガホンを引き継ぎ、映画を完成させるというお話。

 しっかしきっついねー、過激派の行動は。理想を求めるあまり、絶対的な権力や思想を達成するための暴力ゆくゆくは殺人などと、人間の矛盾をさらけ出してくれます。さらに群馬の冬の山奥ってのが絶望感を助長してしまいます。「自己批判」とか「総括」とか。
 これってオウムやイスラム原理主義派、ゆくゆくはアメリカのネオコン、ってのも似たりよったりじゃないのかなって思ったんだけど。会社に人生を捧げる人も似たようなもんか。

 テレビじゃ政治無関心なんて言うけど、こんな歴史みせられて政治を信じろっていわれても、不信になってしまうよ。
 
 単行本でも最近こんなんが書店に並んでます。
 「全共闘」(らんぷの本
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31133319
 まーオイラ的にはどーだっていいっちゃと思いますが。数十年前の青春時代をグズグズ思い残した、いい大人たちが買っていくんでしょうね。(だからインテリな書店には置いてあるのかもしんない)
 もっと前向きに考えたらー、と言ってしまいそうなんだけど、オイラ。