人との出会い、自然との出会い、本との出会い

a2c_sato2004-11-17

ジュンク新宿店が10月30日にオープンしました。仕事で行ったけど、これがデカいんだぁ。図書館みたい。
http://www.junkudo.co.jp/
新宿と言えば、紀伊國屋書店の本拠地。相対する紀伊國屋も目立つ看板を設置するなど「書店戦争」の様相になってます。

会社でに頼んでおいた本が昨日届いて、さっそく読み始めてもう読了!
「三つの出会い」(松原治・日本経済新聞社
http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=31432419
現在、紀伊國屋書店会長兼CEO。戦後に紀伊國屋書店に就き、売り上げ1200億円、全国59店舗・海外に21店舗を持つ日本最大の書店にまで作り上げた「閣下」こと松原治氏の自叙伝。自叙伝といっても日本経済新聞の名物連載「私の履歴書」の単行本化だけど。それだけでは文章量が少ないので、「閣下」の名付け親、ノンフィクション作家の佐野眞一氏との対談だとかが組まれています。

 意外と知られていないと思いますが、本というのは本屋さんだけで売っているわけではないのですね。紀伊國屋だけでなく老舗の丸善ジュンク堂書店なんかもそうですが「外商」が売上を大きく占めるのです。具体的には本をたくさん扱う大学や図書館など、直接書店の営業マンが売り込みに伺い、注文をとるのです。これだと返品もないし売り上げ単価も高い。このような営業が店頭販売の書店を支えているのです。
文中にもありますが、いまの紀伊國屋の礎は、戦後の大学への洋書販売が支えられていたのですね。
ちなみに紀伊國屋書店が業界に先駆けてやったことはほかにも
・500坪を超す大型書店
・海外での和書販売
・大学卒の採用
・海外の学術データの日本の大学への販売、その逆の日本の学術データを海外に販売
・日本ではじめて演劇賞を設立
つまり「知」に関することは何でもやってるってことですな。

 ちなみに「紀伊國屋」の名前の由来は、創業者田辺茂一の先祖の出身が和歌山の田舎侍だったことなのだそうだ(紀伊の国ね)。家業として薪や炭を新宿で(今の紀伊國屋新宿本店のある場所!)売っていたものを、本好きの田辺茂一がその片隅で本を売り始めたのが始まりなのだそうだ。
 出版社を「殿様」取次を「奉行」と例えるのは、おもしろいのを通り越して、凄い。まさに「出版界のドン」。
 http://www.kinokuniya.co.jp/