ロリータ少女とヤンキー少女の友情、だけじゃない「下妻物語」

a2c_sato2005-06-30

 ツタヤのレンタルクーポンで借りました。
 「下妻物語
 http://7andy.yahoo.co.jp/dvd/detail?accd=D0043223
 おもろい!今年最高の邦画ですよ。

 茨城県下妻市http://www.city.shimotsuma.ibaraki.jp/
 茨城県西部に位置する、人口約3万人の街。正直な話、これといった観光も産業も観光地もない町。

 この町を舞台に、独自の世界観で人気を集める、獄本野ばらの小説の映画化。
 ロリータファッションに命をかける竜ヶ崎桃子(深田恭子)の楽しみは、2時間半かけて東京・代官山へ行き、ロリータファッションのお店で洋服を買う事。友達もおらず、性根が曲がっている自己チュウ娘。
 小遣い稼ぎにと、大阪出身のダメ親父(宮迫博之)が偽ブランド販売で知り合ったのが、ヤンキー娘の白百合いちご(土屋アンナ)。
 ロリータファッションやヤンキー文化が取り上げられることが多いですが、対照的な2人がお互いに友情を深め合う。基本的にノリノリのコミックタッチな内容だけども、しっかり友情話にもなっており、泣いて笑っての日本映画。深田恭子土屋アンナもハマり役!演技力にも感心させられます。
 
 映画の近景としてロリータ文化とヤンキー文化の対比。これがちょうど都会と田舎のカルチャーギャップという遠景になってるのが、Qたろうの勝手な解釈でして、それがおもしろい。何といっても下妻の人のファッションが、みんな”ジャスコ”というのがね。
 八百屋のオヤジが言います「下妻のジャスコはスーパーなんてもんじゃねーの。何だってある。東京のパルコ以上だ」(この映画がパルコのミニシアター「シネクイント」で上映されるのを知って、わざと喋らせてるんだろうな、そこがニクい)。

 田舎からすれば、都会からやってきたテナントは値段も手頃でオシャレ。田舎のお店がかすんで見える。一方東京からすれば、そんな大量消費文化はダサくてしかたがない。
 つまりね、代官山でユニクロファッションで闊歩するのもダサイだろうけど、下妻でロリータファッションで闊歩するのもダサイんだよね。そういうことだと思うんです。