「お弁当屋さん」が高齢化社会を救う?!

 先週、スーパー・ショッピングモールを営むイオンが、「オリジン弁当」を店舗展開するオリジン東秀の株式公開買い付けを開始したニュースがあった。オリジンはその2週間前に、大手ディスカウントストアのドンキホーテにもTOBをかけられており、日本ではじめて、「TOB合戦」が行われることとなった。
 http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20060130AT2F3001W30012006.html
 これらの株買収合戦が行われたのが、「中食」産業だったというのは示唆に富む。
 
 「中食」とは「外食」と「内食(家で作るご飯)」の間のこと。お持ち帰りの総菜のことなのだ。
 
 もちろん、オリジン東秀ドンキホーテによる株式支配を嫌がっての、イオンの対抗TOBなのであるが、イオンだって傘下に収めることの経済効果を見越さない限りは、TOBなどしないはず。
 つーまーり、中食市場はこれから伸びる可能性があるってことだ。 

 高齢化社会がその一因なのである。
 子どもを持った世帯ならば、食べ盛りの子どもたち、働き盛りのお父さんのために、お母さんは奮って料理を作る。しかししばらくすると、子どもは独り立ちし家を出て家族も減り、お父さんも退職し、歳をとった夫婦は昔ほどは食べない。母親だって今さら昔みたいにバリバリ料理する気にもなれない。かといって毎日外食するほど豪勢ではない。
 好きな量を時間をかけずに食べる、という形態は中食がいちばん適しているのだ。

 コンビニのトップのセブンイレブンでは、総菜や食材の宅配サービスをはじめている。
 「セブンミール
 http://www.7meal.com/
 家の近所のコンビニで食べ物を受け取ったり、自宅まで送ってもらったりすることができる。こりゃ便利だわ。
 そうでなくても、コンビニも今は弁当の種類も豊富で、おにぎりなんか低価格と高価格のと2種類あるのがあたりまえになってきた。「ナチュラルローソン」のように、体にやさしい食材の弁当を「売り」にしているコンビニ形態も登場してきたし、今後この傾向はしばらく見られるでしょう。 

 じゃあオイラは会社の仕出し弁当(380円)を食べて頑張るか。