「半落ち」読了!そしてQたろうはこう読んだ!
「半落ち」読了!
http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31023158
で、結論。「これってミステリーなの?」
Qたろは感動小説だと思うんだけど。
思うに、この本が「このミス」で1位になった理由はたぶんこういう理由があると思いました。
?主人公が入れ替わる
主人公が警部、検察、記者、弁護士、裁判官、刑務官と6人が犯人の梶聡一郎を見守る流れになるのは、結構新鮮なんじゃないのかな。
ホラ、ミステリーってテレビシリーズにもなるけど、たいがい主人公は固まってるじゃん。
三毛猫ホームズとか浅見さんとか果ては家政婦。
そういう意味で新鮮だったんじゃないのかな?
?刑事事件の流れが分かる(再確認できる)
ミステリーの基本は、たいがいは殺人の犯人探しやトリック探しだけれども、結局、世に言う刑事事件であることには変わりない。その刑事事件って何、と問われたとき、この小説はすごくわかりやすいのね。
刑事が犯人を挙げて、検察が起訴して、弁護士が弁護して、裁判官が裁量を下して、刑務官が決められた刑を執行する。これに新聞記者が加わるだけの話だけど、しょうじきミステリー初心者のQたろうにとっては、ありがたい構成だった。
?ミステリーなのに感動できる。
たぶんラストのネタ明かしは、賛否両論あったんじゃないかな。本当のミステリー好きは「アホか!!!」と思ったかも知れないね。
ただ、小説なんかも読む読者だったら、あのラストはグッと来るんじゃないのかな。
逆に言えば、そんな読者層をミステリーのジャンルに取り込んだのが、この本の勝因なんじゃなかろうか。
?犯行やトリックが主題じゃない
そもそも主題は、犯行から自首までの2日間に何があったのか?というテーマ。これもまた犯人探しやトリック探しを得意とするミステリー読者の不意を突いたんじゃないんかしら。
Qたろうはどうかというと、引っ張りすぎなんじゃない?犯人、とか思ったけど。
これがミステリーか、というミステリーではなかったかもね。