不況の影響は、書店業界のこんなところに!

 引っ越してはじめて隣人に遭遇。
 ・・・ちっ、男か。(って向こうさんも思ってるに違いない)

 読了!「ブックストア ニューヨークで最も愛された書店」(晶文社 リン・ティルマン著)
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31083297

 日本でも同様なんだけど、大型チェーンストアの台頭、他店のディスカウント販売解禁、ペーパーバック(日本で言えば文庫みたいなもの?)の隆盛、洪水のような新刊書、家賃の高騰などが理由で、ブックス・アンド・カンパニーが閉店に追い込まれる姿が、後半には描かれます。

 状況はどこの国もいっしょなのかなぁ。

 最近は都市銀行が合併や規模の縮小で、どんどん閉店・撤退を余儀されています。銀行がこれまで立地していたところってのは、だいたい駅前の一等地。つまり駅前の一等地が売りに出されるようになったんですよ。
 テナントとしては銀行に次ぐ新しい物件を入れなければいけないワケなんですね。

 そこで着目されたのが書店。銀行の後にコンビニやキンコーズならともかく、ビデオ安売り店やドンキホーテが入るんじゃイメージが悪いってことで、文化薫り高い書店が目をつけられるんですよ。
 たいがい新しく大型商業施設ができたら、たいがい書店もできてるのはそういう理由なんですね。

 郊外型チェーン書店の代名詞的存在、○教堂(神奈川県に多い、あの書店)が最近は都心に流入しています。市ヶ谷の横浜銀行跡や、飯田橋三井住友銀行跡など。

 その市ヶ谷の○教堂のむかいに、ひっそり小さい書店があったのですが、これが実はウチの会社の直営書店だったんです。30年近く書店をやってたんですが、結局○教堂ができて1年経たずに店を閉めました。
 本の文化的価値よりも店舗不動産的な価値に重きを置く○教堂の経営方針は、業界でも有名なため、本をこよなく愛する人たちからしてみれば、悔しくて仕方がないようですね。

 んでも、本食って生きていけるわけじゃないしねぇ。

 今、この業界で笑ってるのは「ハリポタ」ぐらいじゃない?