どうやら銀座の老舗書店、近藤書店が閉店みたい
今日はオイラの仕事にちょっと突っ込んだ話をしましょうか。
出版業界というのは、大きく3つにわかれます。本を作る出版社と、本を売る書店。ま、これはみんなも想像つくと思うけど。
もう一つは、本とお金を動かす、取次(とりつぎ)というのがあるのですね。
出版社は本を作っても全国の書店に売り歩くのは非効率だし、営業マンもそこまでカバーできない。書店もわざわざ毎日毎日1冊1冊のほんをチェックして仕入れるにはあまりにも時間も手間もかかりすぎる。
そこで取次が代わりに、出版社から一括して本を仕入れて、効率的にパッケージして全国の書店に配送する。そして売れた本の代金を回収して、出版社に入れる。これが取次のお仕事です。
ふだん生活している分には、ほとんど触れることのない会社なんですが、出版業界には決して書かせない存在です。
まさに出版業界のインフラ。
取次は全体のシェア7割くらいを、日販とトーハンの2大会社が占めています。
昔は「雑誌のトーハン、書籍の日販」なんて言われてたりしてたけど、今はほとんど違いはないんじゃないかな。
トーハンは地下鉄有楽町線の飯田橋と江戸川橋の間くらいのところにある会社です。
http://www.tohan.jp/home/index.html
見た目はデカいビルでボロいですが、中はまた・・・なんとも、古い・・
最初の入り口のエレベーターエントランスの暗さとエレベーターの古さが、どうしても暗いイメージを拭い切れません。
日販は正式社名は「日本出版販売株式会社」です(トーハンは昔は「東京出版販売」だったんだけど、「トーハン」に社名変更してます)
http://www.nippan.co.jp/
日販は中央線お茶の水駅聖橋口をおりてすぐのところにあるビル。
ビルはキレイだけど、エレベーターが来るのが遅いのが難点です。
あのさ、ビルの規模とかキレイさとかいいから仕事的にこの2社どうなんだよ、という声が聞こえてきそうだから話を進めよう。
まー2社とも規模が大きいだけに、マージンが向こうに有利だったり交渉が厳しかったりと、あんまりいいイメージないんだよなー。
硬い言葉で言えば、物流と金融と情報を一括して扱っているのが取次の仕事になるのですが、部分部分でシステムの齟齬が生じているのも事実なのです。
いずれにしても顔が見える仕事を、大きな取次だろうが小さな取次だろうが、やりたいもんですね。