休日は未読の山を切り崩せ(まだ2合目あたりだが)

 朝から晴天!こんな日は何をすれば贅沢なんだろう。
 うーん、うーんと考えたあげく、二度寝(おい)。
 あと、一昨日のブックフェアにいるところを、新人の子に見つかってたらしい。
 よくわからんが何か恥ずかしいわー。
 
 昼メシを近所の中華屋で食べて、食後の運動&買い物がてら高円寺の商店街でつい入った古本屋で購入。
 欲しかったやつがあった。(しかし去年の冬に刊行した本が200円て?!ブックオフ以下やんけ!)

 「働くことは生きること」(小関智弘講談社現代新書
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31069315
 おーい、esbooks!表紙画像データないぞ。
 おとといブックフェアであれだけ大量に漁って買ったにもかかわらず、買ってしまうオレ。
 しかもさっそく読み始めて読了してしまった、オレ。

 著者は大田区の町工場で旋盤工として働きながら、文筆を執った著者が仕事を引退するとともに、自分の旋盤工としての半生をつづったエッセイに近いもの。何度も芥川賞直木賞の候補に挙がった人らしい。すげー。
 「町工場から見た世界」を常にテーマにして、小説やノンフィクションを多数書いたそうだ。「現代のプロレタリアート」みたいな視点から、文芸界には評価されていたみたい。
 といっても、この本も「働く」とはどういうことか、をテーマに書かれています。
 
 しかし「職人」ってのは粋なもんだのぉと感心してしまう。取り立てて伝統芸能や江戸時代の職人というの話ではなく、旋盤工という鋼を削るという、現代の職業の一つの中で生み出されるものだというのが生き生きと書かれています。
 著書が若い頃先輩に言われた言葉の
 「働くてのは傍(はた)が楽になるってことだ」
 という言葉は、「自分のスキルを上げるために」「給与アップ」という面だけでは仕事を語れない、仕事のシン(芯・真)を貫いてる言葉ですね。
 
 モノやお金を効率的に動かすことは仕事として大切だけど、それにだけ目を奪われていると、本当に大切で必要なものを見失ってしまうんじゃないか?そのためにウンと考えを巡らせなければ、何故?という疑問を持たなければ、ただ「「働」じゃなく「人(イ)が動く」になっちゃうのでしょう。
 
 「効率第一の裏で、働く人は「要員」に成り下がっていないか」 
 表紙に書かれたこの言葉に、しょうじきドキッとしてしまったよ。