経済なんて知らないヨ、なんて言えなくなる本。

 「日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日 最後の社会主義国家はいつ崩壊するのか?」(ベンジャミン・フルフォード/著・光文社)を読了!
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31064016
 タイトルに負けることなく、内容も衝撃的ですよ。

 アメリカの経済誌「Forbes」の日本支局長をしている著者が、日本経済の不況の原因をバッサリと断言します。
 それは「ヤクザ」が原因なのだと。

 いわゆる不良債権のうち、ヤクザが所有するものがおよそ半数あり、そこでヤクザは土地所有者と賃借人を有利な日本の土地法を悪用して、市場価格よりも高い金額で銀行や自治体に買い取らせるのだ、というもの。
 結局そこで仲介で政治的な解決を行っている政治家も発生するわけで、つまり不良債権の処理=政治家悪行の暴露になるから、政治家は本気で不良債権を処理しようだとは思ってないのだと。
 「政・官・業」にプラスヤクザを加えた「鉄の四角形」が日本の富を独占している、という話になります。また知らず知らずのうちにこの四角形にマスコミが乗じて、結果五角形だとも。
  
 そしてもう一つの衝撃的な記述は「日本は裏ルートで北朝鮮に送金している」というもの。
 北朝鮮は外貨獲得のため、ヤクザ経由で麻薬や裏の海外送金などをしていることや、また何故メガバンクでなんでもない不正融資で破綻した朝鮮銀行に、破格の公的資金を投入しているのか、といったもの。
 これまた、政治家の悪行が暴露される恐れがあるから、北朝鮮問題は進展しないのだ、と著者は語る。
 こちらは詳細な取材があるわけではないけども、決して否定できない内容。
 そう考えると、北朝鮮拉致問題が半年も経つのに何故遅々として解決しないのか、わかる気もしてきます。
  
 まーこの本読んでいると、つくづくこんな国に生まれて不幸だ、なんて思っちまうよ。貯金ためてどっか治安と経済と気候の安定した国に移住したくもなるさ。
 

 ちなみにタイトルの「アルゼンチン・タンゴ」とは地球の裏の国、アルゼンチンのこと。アルゼンチンは2002年4月にデフォールト、国家破綻状態に陥り、預金封鎖が行われ、通貨のの暴落が行われたのです。
 日本もアルゼンチンに限りなく近い、という著者の警告を含めたタイトル。

 この本は、体力気力ともに充実してるときに読みましょう。
 そうじゃないとき読んだら、頭バクハツしちまうよ。