雑誌は読者に現実から離れて夢を見るためにあるのさ!

 おとといに書いた「団塊の世代」のための雑誌のお話の続きを。

 小学館の「サライhttp://www.serai.shogakukan.co.jp/kongo_jigo/kongojigo.html
 KKベストセラーズの「一個人」http://www.kk-bestsellers.com/magazine/ikkojin/
 講談社の「オブラ」http://www.o-obra.com/
 HPはないものの、あいであ・らいふ社の「男の隠れ家」(なんて潔い誌名!)
 あと芸風がちょっと違うんだけど、
 日経ホーム社の「日経おとなのOFF」http://www.nikkeihome.co.jp/2f/off/brand_new/
 なんてのも。

 いま売れているのがこの辺の雑誌なのだ!
 いや、もうちょい正確に言うと、版元(出版社)はこの手の雑誌で儲けているのだ!

 団塊の世代ならば、もっと将来に向けたリアルな雑誌があってもおかしくないでしょ。「月刊介護保険」「月刊年金で暮らす」「月刊ゲートボール」‥‥。
 まー、一見して売れなさそうなタイトルを並べてみましたが(実際には無いからね、こんな雑誌!)、このへんの雑誌の一番弱いところはブランドイメージが発生しないことなのだ。簡単に言うと「生活感が出過ぎて高級感が生まれない」ということ。

 その点どうだ、上に並べた雑誌群は。
 テーマには旅・グルメ・温泉‥‥、とにかく高級感を醸し出そうっていうテーマがてんこ盛りなのです。

 そして何より一番重要なのは、こういうブランドイメージのテーマの雑誌には広告が入りやすいのだ!
 そう、雑誌は売上収入だけでなく、広告収入もあることをお忘れなく! 
 ブランドイメージの強い雑誌であれば、値段の高い広告も入れやすく、そうすることでまたブランドイメージを強くすることができる、という好循環ができるのだ。

 オヤジ世代じゃなくても、新雑誌でターゲットにする世代なら他にもあるんだよ。たとえば低年齢化するファッション誌。今の小学生なんて早熟で、化粧しちゃってるって言うから。
 まーそれはそれで新雑誌も創刊されているけど、何より広告が入りにくいのが難点。化粧してるといってもお金持ってないから100円ショップのを使っているだけに、訴えかける広告がないってのはイタイんだな。

 そういうわけで、この手の雑誌は続々と創刊しているのです。
 しかしこんなに有閑な人生を送れる人間って実際にはおらんって!
 (ちなみに「日経おとなのOFF」は有閑雑誌と言うより不倫雑誌。ま、立ち読みしてみたらわかるよ)