Qたろう大絶賛!「悩む力 べてるの家のびと」

 ずっと最近この本を読んでいましたが、やっと読了!
 
 いやー考えさせられる本でした。みんな必読!みんな買え!読め!ホントに読んで欲しいです、この本。
 「悩む力 べてるの家の人びと」(斉藤道雄/著・みすず書房
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=30968374
 地味〜な表紙からだと、何の本だか想像できないけど、(みすず書房の伝統で、ここの作る本は派手な表紙にはならないのだ)でもでも本は表紙よりも中身で勝負。んで、その中身はというと、とても圧倒的。
 
 北海道は襟裳岬に近い浦河町、海辺に近い過疎の町にある「べてるの家」。もともとは教会の隣にあった集会場だったのだが、いつしか精神分裂病アルコール中毒などの患者が集まるようにあり、そしていつしか自ら昆布の加工販売の会社を始め、町にある病院におむつを卸すなど、独特の展開をしているグループなのです。 
http://www.tokeidai.co.jp/beterunoie/

 とはいえ、「いつしか」なんて軽く簡単に書いてしまってますが、それまでの経緯がとてもすごい。集まってきたのは精神病を持つ人たちばかりだから、発作が出てくる。文字どおり固まったり、激昂してテーブルをひっくり返したりガラスを割ったり。消防車や救急車が駆けつけることはたびたびだった、と。もちろん人が集まればそれは倍加して行われるわけだから、べてるは町から離れた存在だったことは想像に難くない。

 それまでは「普通の」精神病に対する社会復帰が求められていて、それはべてるでも同じように求められていたのだが、そのときにこういう言葉が降りてきたという。
 「精神障害者の自立と言われたときに、なぜ、障害者だけが自立を言われるんだろう」
 果たして病気を治すことや、社会復帰のあり方を求めることだけが、本来の目的なのか。むしろ社会復帰という、その「社会」は何なのか。それと対峙することなしで果たして「社会復帰」だなんていえるだろうか。
 べてるは、結果、「そのままでいい」「病気を治すのでなくて、受け入れる」というスタンスをとるようになった。しかし、
 そんな言葉を発することすら困難な精神障害者が集まって、とにかく話をする「3度の飯よりミーティング」。そうすることで自分自身を受け入れることができる、べてるはそういう場であるのだ。

 もっと書きたいけど、文字数足りない!明日の日記に続き書くわ。