欠陥住宅とセックス両方を読みたい人必読(いるか?)

 今日はひさびさに神保町に行って来ました。
 古本屋がびっしり道なりにひしめいているのはやっぱり圧巻!おおっ、おいらの敬愛する渡辺美里が表紙になってる雑誌が!1990年?古ぅ〜。
 中には新刊本がほとんど1割引で売っている古本屋(?)もあったんだが、どうやって採算取ってるんだ?

 昨日は阿佐ヶ谷駅前の「ふるほんや」でゲット!最初をちらっと読んだら、面白すぎて読み止まらなかったよ〜。そのまま読了!
 「欠陥住宅物語」(斎藤綾子/著・幻冬舎
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31110446
 いやーこんな痛快な小説だとはおもわなかった。
 スケベで明るくてパワフルな、セックスと欠陥住宅のお話。
 って何のことかわからん書評だな。

 この斎藤綾子氏は自称エロ小説家。エロ小説といっても男のための小説じゃなく女性が読んで興奮するエロ小説の第一人者、そんな作家さんなのです、って読んで初めて知ったんだけど。
 実生活でもスケベな氏が、自立のためにと女の身一つで家を買い、しかしそれが巷で言われている欠陥住宅だとわかり女の身一つで裁判を起こす、というパワフルにパワフルを重ねた、実体験をもとにしたお話。
 とはいえ話の大半は彼女の住まいと男の遍歴で構成されています。第1章は家を買おうと決心し目当ての家を見つけるまで、第2章は22歳に家出同然で家を飛び出してから直近の男と別れるまで、第3章が本編の欠陥住宅にあたってしまい、裁判を起こす話。よく読んだら欠陥住宅の話は全体の3分の1もないのね。3分の2は「斎藤綾子ヒストリー」になってます。

 とはいえ、独り身で家を探し、ローンを組み、欠陥住宅とわかり激怒と落胆、弁護士を雇って一人で裁判、しかも経験を生かされて実家の隣に建設されるマンションの反対運動の交渉役にも抜擢され・・・
 それだけでなく、実家の母親との確執もすごい。まさに地でいく「いつみても波瀾万丈」。娘もパワフルだがそれ以上に母親もパワフル!

 安野モヨコの表紙イラストもいかしてるね。
 気分が落ち込んだときに読むとスカッとして気が晴れることまちがいなし!あーでもセックスに自身がない人は遠慮しといたほうがいいかも(笑)これでもか!というくらい、ヘロヘロのドロドロになるくらいやってます、彼女。

 欠陥住宅という社会問題よりも、女性の持つ底知れぬパワーの方が怖いぜ・・・