Qたろう、生まれて初めて「本格推理小説」を読む。

 土曜日に友人と会って、友人から本をもらいました。んで読了!
 実をいうと、このジャンルの本は初めてなんですわ。というか、正直好みのジャンルじゃないのよねー。だからこそ人様からもらっといて読まないのも失礼だしね。食わず嫌いってこともあるから、頑張って読みました(←頑張ってる時点で間違ってる)

 「鯨の哭く海」(内田康夫/著・ノンノベル)
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31088675

 新書版の推理小説って言ったらわかるかな?「伝統的な推理小説」です。
 いや〜、びっくりするくらい安心する話です。「サザエさん」「水戸黄門」を地でいくマンネリ感と安心感。
 箇条書きにしてベストセラー解読!

 ・昔ながらの家族形態
 一つ屋根の下に母と兄夫婦と甥と姪。兄夫婦が住んで親の老後の心配がないにもかかわらず、実家から離れず一人暮らしをしない、この独身の主人公、浅見光彦は、考えてみればなかなか気持ち悪い。しかしテーマの大枠はこの家族での家族の会話から導入する。読んでいる人にとっちゃガイダンス的な要素があるから、意外とはずせません。
 ・自在に旅をする
 職業がフリーの記者だからいろんな事件に触れることはあるだろうけど、だいたい「旅と歴史」って雑誌の記者だから、事件とは関係ねーだろ!とヤボなことは言いっこなし。しかし取材で行く先々で人が死にすぎだろ。
 ・協力的すぎる警察
 たとえ首を突っ込みすぎて警察の介入があったとしても、さすがフィクション!すべて警察庁エリートのお兄さんのおかげで、みんな協力的。そして警察もたかだか一ルポライターにに頼りすぎ。びっくりするくらいプライドがありません。
 ・モノローグがない
 自分の周りで殺人が起こってしまうことについて、浅見は何の畏れも抱きません。というかこんだけまわりで人が死んで、いちいち立ち止まってしまっては話が進みません。思考よりもまず行動!これで突破してしまうので、読者も考える余地を与えられないから安心だね。 
 ・推理がはずれない
 話の本筋は9割は浅見が想像する通りにことがすすみます。というか恋愛沙汰と金銭トラブルがらみの殺人ばかりだけど。まー現実もそんなもんだろうけどね。

 「安心」はベストセラーのキーワード。 
 揺り動かされることを読書に期待するオイラみたいな不良読者は、どうやら新書版推理小説は読まない方がよさそうです。