萎縮した男子ばかりの世の中だから

懐かしブームが最近にぎわっているのはこの日記でも書いたけど、まさか雑誌まで!とは誰も思わんかったよねぇ。
 講談社からこんな雑誌だって出てるんだよ。知ってた?
 「少年マガジン名作セレクション ジョー&飛雄馬
 http://www.anystyle.jp/joe-hyuma/top.html
 不朽の名作「あしたのジョー」と「巨人の星」のおいしいところを読むことが出来るという、21世紀離れした雑誌。月2回刊ながらも、好調に売れているようです。すでに31号だって!改めてコンテンツの良さ・深さを思い知らされるよね。

 名前は異なっているけど、実はこの両作の原作者は同じ人なのです。「あしたのジョー」では高森朝雄と名のってはいるけれども、この原作者こそ梶原一騎。上の2作以外にも「タイガーマスク」や「空手バカ一代」などなど、昭和をにぎわせたマンガの原作者こそ、梶原一騎なのだ。
 そんな時代のヒーローの一代伝記を、オイラひいきの斎藤貴男氏が書いたってんだから、さあ大変だ。

 「梶原一騎伝」
 http://www.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=30782059
 斎藤貴男氏が夫人や実弟真樹日佐夫氏、亡くなる前の空手家、大山倍達氏などにインタビューを重ね、梶原一騎の真の姿を追った作品になっています。

 ありきたりな言い方になってしまうけど、天才はやはり世の中に適応して生きていけないのか、と勝手に悲しくなってしまいました。どっちにしたって、真似しようったって真似できない人生ですよ。
 とりあえずはあれだけの作品を輩出した理由を変に問うていないのは正解。コンプレックスだの喪失感だの、そういうので作品を片づけるのはちょっとまいっちゃうからね。

 この梶原一騎氏の遺作になるのが、自らの自伝を書いた「男の星座」という作品になるのだ。
 うん?どこかで見たことある?そう、前に読んだ浅草キッドの「お笑い男の星座」は、ここからタイトルを拝借しているのだ。

 梶原一騎遺伝子は、確実に現代にも受け継がれているようで、ちょっと嬉しい。