ノンフィクション好きなら、彼を忘れちゃなりません
本に関する賞といえば、言わずと知れた芥川賞・直木賞が有名だけど、オイラ的にはこっちの賞の方が気になるんよね。
その名も「大宅壮一ノンフィクション賞」
http://www.bunshun.co.jp/kakusho.htm
文藝春秋社が主宰している、ノンフィクションの優秀な作品に与えられる賞なのです。
今年の受賞作のこれは、まだ未読なのです。
「藤田嗣治「異邦人」の生涯」(近藤史人/著・講談社)
http://product.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31055324
なんでいきなり大宅賞の話がでてくるかというと、昨日紹介した「転がる香港に苔は生えない」はこの受賞作なんですな。受賞作というのは多産他死のこの出版業界の中で、たくさんある本の「ブランド」みたいなものだから、お金を払っている以上ある程度安心して読めるってワケなのです。
で、大宅壮一ってのは誰かというと、有名な評論家さんなのです。
と書いては見たものの、彼の書いた著作も活動もよく知らないで、よー書けません。
「一億総白痴化」「駅弁大学」という流行語を作った人、というけど、今じゃ誰も使ってないしー。
彼の功績はむしろ今のところ、こっちの方が有名でしょう。
その名も「大宅壮一文庫」
http://web.ffn.ne.jp/~oyabunko/
文庫といっても岩波文庫や角川文庫とは違うよ。いうなれば、雑誌図書館といったところか。
そもそも単品管理しないところからその名の付いた「雑誌」。何かを調べるのに本だったら図書館に行けばよかったけども、雑誌に関しては在庫していない図書館ばかりで、雑誌の過去の記事を調べようにも、昔は調べることが出来なかったんだって。
そこで、自分もたくさんの本や雑誌を所有していた大宅氏が開いたのが、過去の雑誌を検索・閲覧できる「大宅壮一文庫」なのだ。
雑誌のライブラリーというか、図書館には保存されない、民衆文化を中心にライブラリーを作ったら雑誌がほとんどだった、みたいな感じらしい。
実際に今でもライターさんや記者の人は、資料集めにここをよく重宝しているといいます。
仕事と関係ナシでいいから行ってみたいもんですわ。