あのころの未来に、僕らは立っているのかなぁ。

 噂には聞いてたけど、久々に泣ける映画をみてしまった!

 「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006K0UK/qid%3D1064642489/249-4722458-4669906
 えっ?クレヨンしんちゃんが泣ける?って知らない人はおもったでしょ。オイラもそうだったんだけど。

 説明するまでもなく、すっかり有名になってしまった「クレヨンしんちゃん」の劇場版アニメ。しかし、ストーリーが子供向けにも大人向けにも作られている、しんちゃんシリーズでは異色のお話になってます。

 野原家の住む春日部に突如現れた「20世紀博」。大阪万博を楽しめるパビリオンや、TVヒーロー・ヒロインになれるアトラクション、懐かしグッズがたくさん売ってある20世紀博に、しんちゃんのパパひろしやママみさえは、それだけでなく春日部じゅうの大人は夢中になっていた。
 でもしんちゃん達は気が済まない。大人たちばかり遊んで、しんちゃんや妹のひまわりに気をかけてくれないからだ。
 この「20世紀博」を企んだのは、秘密結社イエスタデイ・ワンスモア。21世紀の現実と未来に幻滅し、永遠に20世紀を生きようというグループなのだ。

 ある日TVで謎の放送が流れると、ひろしやみさえ、春日部じゅうの大人が、大人の仕事をしなくなった。お菓子やジュースをガツガツ食べ、仕事も家事もせず遊んでばかり。そして20世紀博の呼びかけで、大人たちはトラックの荷台に載って20世紀博に行ってしまい、帰ってこなくなってしまったのだ。
 
 そしてしんちゃんや風間君ら仲間で、パパやママを救おうと20世紀博に乗り込むのだ。

 どう、ここまでのストーリー?かーなーり異色でしょ。

 結局「懐かしい!」というのは一方で、前を向かないという未来への逃げ、なんだよね。そこを痛烈に皮肉として描いているんだよなぁ。この「オトナ帝国」。
 
 ややネタバレになるけど、ひろしが我を取り戻すとき、そしてしんちゃんがボロボロになりながら言ったセリフ。特にこの2つで、どーしたって泣いちゃうんだ!
 ああ、自分もしんちゃんみたいに、愚直なくらい強い気持ちの子どもの心があったな。ああ自分もひろしみたいに、子どもに未来を希望を見せられる大人でなきゃいけないな、とね。

 とにかく、何度でも見たくなって何度でも考えさせられる映画。
 ぜひぜひオススメ。何度でも泣いてくれ!!