北条民雄はペンネーム、というよりも本名を隠すため。
そういえば、土曜日に発売になってたのよね、「ダヴィンチ」。
http://www.mf-davinci.com/
今号でおもしろかったのが漫画評論家、呉智英(くれともふさ)の「マンガ狂につける薬」。10年前の創刊時から連載が続いている、古参の連載なのだ。
今回取り上げていたのは、マンガ「ゲゲゲの鬼太郎」と、ノンフィクション作家高山文彦の作品「火花」。
http://product.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31131469
文庫版でも発売されたのね。オイラ単行本で読んだよ。
昭和初期に実在した、ハンセン病患者の作家、北条民雄の生涯を描いた作品です。
ハンセン病なんて簡単に書いちゃうけど、つまりは癩(らい)病。つい最近まで癩病は「不治の病」とされ、感染するという理由から、強制的に隔離されていた病気なのです。
今でさえ↓んな話になっちゃうのに、北条民雄の登場した当時が今以上に酷かったことは想像に難くないでしょう。
そして今この21世紀になっても、こんなニュースになってしまう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031209-00000014-nnp-kyu
すでに癩病は、遺伝もしないし感染もせず、ワクチンも開発されて、すでに消滅しようとしている病気です。確かに肢体に異常が生じるところから差別は生まれたのだろうが、それでもこんなことになってしまう。
まーこの社長も相当怪しいけど(このニュース見て気づいたけど、この社長の家って、前に住んでたところの近所だったんだよね。確かにものものしかった)果たして自分たちもどれだけハンセン病のことを知っているのか、という言葉が自分の中に響いてくるのです。
ニュース素材としては垂涎モノだから、マスコミも大いに叩くけど、マスコミだってそれまでどれだけハンセン病患者の理解のために取材していたかってことも、怪しいもんだよ。
もちろん悪いニュースだったかもしれないけど、これで病気に関する意識が個々で生まれるのであれば、幸いなのかもしれません。
とにかく、高山氏の「火花」、これを読んでおいて損はありません。一人一人が自覚すること。それが差別に対峙する最前の方法なのだ。