男と女の深い穴。あなたはどの頂上をめざす?

 前回は小倉氏の「結婚の条件」を紹介したわけなんですが、これに先立つ著作が、オイラのお気に入りの斎藤美奈子氏が書いているんですねー。

 「モダンガール論」(マガジンハウス)
 http://product.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=30771958
 最近文春文庫になったばかりなんだな、これまた。
 http://product.esbooks.co.jp/product/keyword/keyword?accd=31303520
 帯のタイトルがすべて、この本の内容を物語っています。
 「社長になるか社長夫人になるか。女の子には二つの道がある」
 うーむ、と頷いちゃうよね。
 
 女性には2パターンあって、男子社会の中で真っ向勝負戦う女性「社長」と、男子社会とは別ルートから女の武器を十二分に生かして(それこそ「肉じゃがを作る」とかさ)、社長をゲットする女性「社長夫人」の2種類になる、というお話なのです。
 つまり、バリバリのキャリアとして生きていく女性は前回登場した「VERY」になるわけで、女の子のかわいらしさを追求すると、「nonno」になる、というわけなのだ。
 しかし、前作の「結婚の条件」の中で小倉氏は、「VERY」や「STORY」にみる事例から、「社長になるためには社長夫人になればいい」と看破しているのだ。これは「モダンガール論」にはなかった視点だね。
 
 話は「結婚の条件」に戻るけど、女は男の経済力に、男は女の美貌を、本来交換不可能なものを交換しているところから話がこじれる、と言い切るのも、悲しいかなうなずいてしまうんだよね。
 こりゃぁ男が女を見る目を変えない限り、晩婚化・少子化はまぬがれんだろうな、と思ってしまったよ。 
 女はって?んー、まだ女の人がバリバリ働いて出世する可能性はあるからね。
 
 結婚に対する幻想を捨てて現実にリアルに向き合う力と、パートナーへの理解・向き合っての話し合い、これがこれから21世紀の「結婚の条件」じゃなかろうかね。
 
 「VERY」「STORY」は、働きながら女らしさも忘れない、というスタンスの雑誌であることは紹介したけど、オイラは働く女性と言ったら「日経WOMAN」(日経ホーム社)か「COSMOPOLITAN」(集英社)になるような気がするんだけど。
 もちっと内容薄めだと「AERA」か「attiva」(徳間書店
 まー、読んでごらんなさい、男子諸君。どこかルサンチマンチックな視点がわかるから。