「気づかない」というのも幸せのうち?

a2c_sato2004-09-11

 午後は図書館ボランティア。夜は東京湾クルーズでこないだのゴスペルライブの打ち上げ。人多くて優雅ってほどじゃなかったバイ。
 http://www.tokaikisen.co.jp/
 図書館で時間があったので、いまベストセラーになってるこいつを読了!(ベストセラーばかり読んでホンマにボランティアやってるんか?!)
 「グッドラック」
 http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=31390818
 キムタクも柴崎コウ山下達郎も出てきません。いま書店をにぎわす流行の、寓話にみせた処世本です。タイトルが女性にも受けるように柔らく、でもタイトルだけで結末がわからないようなタイトルになってます。
 話はと言うと、旧友がひさびさに公園で再会。ひとりは駆け出し丁稚から会社を興し社長として成功した男、ひとりは遺産を引き継いだけれども落ちぶれてしまった男。ふたりは何故違う結果を歩んだのか。社長は祖父から聞いたという物語を話し始める。
 平和な王国に住む伯爵ノットと伯爵シド。魔法使いマーリンの言う、秘密の森にある「幸運のクローバー」を7日間をかけて求める事となる。ノットとシドはいかにしてクローバーを手に入れようとするのか・・・
 結論からすると、まーキレイにできててアリかなという感じ。ビジネス書にありがちな(この本はビジネス書です。寓話で書かれてますけど、書いてる人は何せ超有名企業でコンサルタントとして名を馳せた人、らしい)押しつけ感やいやらしさはなかったもので。
 ところが後日、立ち読みした雑誌「Invitation」(ぴあ)の高橋秀実さんの書評が、核心を突いてしかも面白く書いていたから「こりゃ一本とられた!」という感じ。
 魔法使いマーリンに忠誠を尽くすシド(先に言っときますと、クローバーを手に入れる方)と、どこかで自我を捨てれないノット(もちろんクローバーを手に入れられない方)。マーリンを経営コンサルタント、シドとノットを企業と置き換える考え方は、つい引き込まれてしまうこの寓話を読んだ後ではなかなかできないよ。つまりマーリン、経営コンサルタントを信じなさいよ、と暗に企業にほのめかす内容になっている、というのは窺い過ぎ?
 本の内容はともかく、装丁がとてもキレイな本になってます。カバーを外しても楽しめる本はひさびさに見たね。1000円でキレイなつくりで為になる!と思わせて本を読んだ気にさせるのは、売れる理由だよ、きっと。2時間でスラスラ読む人にはオススメしない本です。
 ということに気づいているうちは、幸せになれないような気がします。