日本一よくわかる会計の本!

a2c_sato2005-01-23

先日高田馬場ブックオフで買った、あの本を読了。950円が550円。
「女子大生会計士の事件簿」(山田真哉英治出版
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31066093
2003年にベストセラーにもなった「おもしろくてためになる」本。易しい文章ですのでスラスラ読めました。
主人公は29歳の会計士、柿本一麻こと「カッキー」。上司は全国最年少で公認会計士に合格し、現在も女子大生である藤原萌実こと「萌さん」。
会計士は様々な企業を監査し、お金の動きに不審な点はないかチェックする国家資格。萌さんとカッキーのコンビでさまざまな企業現場へ赴き、それぞれの会社でいろんな事件に巻き込まれ、巻き起こすお話。
それぞれの話には「簿外入金」「債務保証」「未収入金」「SPC(特別目的会社)」などキーワードがあり、文章下にも脚注、本の一番最後には索引もついているという親切さ。

お話は、女子大生である必然性はまったくないんですが(じっさいには「ありえない」んだってさ)、いわゆる企業小説とは違って誰でも読める体裁になっており、会計の仕事に携わる人から、オイラみたく企業にいても会計とはあまり縁のない人まで楽しく読めるようになってます。ビジネス書でもあり読み物でもあり、ややミステリーも含む内容、といってわかるかな?
この幅の広さでじわじわと口コミで売れ続け、累¥計10万部のベストセラーになりました。

ちなみにこの英治出版という出版社もユニーク。この本は「ブックファンド」というシステムで作られた本なのだ。
本を出版するにあたり、企画内容を広く知らしめて「これは売れる!」と思った人は資金を出資する、というもの。この本が実際に売れれば、印税の一部が出資者に還元される、というものなのだ。もちろん売れれば売れるほど還元率は高くなるし、著者もリスクを少なくして出版することができ、著者自身も出資できることから、積極的に販売に参加することができる。

出版社を、媒体として単純にしてしまっているのは、普通のアタマじゃ思いつかないアイデアだよ。
http://www.eijipress.co.jp/