地方の総郊外化が、多様性を壊す「ファスト風土」

a2c_sato2005-01-26

これまた会社に頼んで購入しました。読了。
「検証 地方がヘンだ!」(三浦展洋泉社ムック)
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=07142492
 地方の車の所有率の高さと、道路網の整備によって、郊外幹線道路の商業施設が盛況し昔ながらの中心市街地は衰退する一方。まあこれならNHKで特集で取り上げられればいいんだけど、この三浦氏の着眼は、これに「携帯所有率の高さ」が犯罪を助長させている、というもの。
 まあ恣意的なデータの使い方があるし、やたらイオングループを目の敵にしているのはあいかわらず洋泉社の悪癖(というかたぶん意図的だと思う)だけど、テーマの「地方の総郊外化」というキーワードは興味深い。犯罪だけでなく、教育の格差にも言及したり、日本の都市計画の歴史にも触れたり、実は東京より一人当たりの平均消費額が多い道府県は意外とあるところは視野が広いね。

 そういや思い出しましたよ。わたくしも大学時代、淡路島の一宮町地場産業の研究をやってました。地域振興をテーマにしているくせに、まとまった買い物をする時は隣町の津名町ジャスコまで車で行って買い物してたよな。今考えると恥ずかしい事・申し訳ない事をやっていたんですね。
 そんな淡路でも2町を含めた5町が合併。今年4月に「淡路市」へ。
 http://www.tsunagun5gappei.net/
 確かに、車の所有によって消費行動範囲が広がり、従来の自治体の単位では収まりきれなくなったことが、自治体合併を推進している理由ではありますよ。