現実世界と仮想現実世界と人間の欲情との混沌「ルサンチマン」

a2c_sato2005-04-11

 金曜日の出先の文教堂飯田橋店で1・2巻を購入。日曜日にブックファースト新宿ルミネ1店で3・4巻を購入。
 一気に読んでしまいました。ひさびさにマンガです。そして非常におもしろかったし考えさせられた!

 「ルサンチマン」(小学館ビックコミックスピリッツ・花沢健吾)第1巻〜第4巻(終了)
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=07131015
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=07133817
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=07139600
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=07144833
 
 ルサンチマンとはフランス語(確か)。ニーチェの著作の中で用語として定義されたのが始まりじゃなかったかしら。辞書を引くと「被支配者あるいは弱者が、支配者や強者への憎悪やねたみを内心にため込んでいること。」なんだそうだニャ。

 ストーリーはと言うと、現代よりちょっと先の未来。
 主人公は若ハゲ・デブ・チビの30歳の坂本拓郎。しがない印刷工場で勤めており、仕事もあったりなかったりと不安定。楽しみはと言えば半年に一度のボーナスで行く風俗。もちろん素人童貞
 最近話をした女性は社員食堂のおばちゃんくらい。コンビニの店員からおつりを受け取るのも直接渡されないくらい悲劇的な状況。
 
 飲み会で久々に出会った高校の同級生、越後から知ったのは、科学技術の発達で非常に進化した仮想世界の話。そこでは現実と同じような感覚で、女性とつきあうことができるのだ。体感器具を介して本物以上にリアルに感触を得ることもできる。
 なけなしの貯金をはたいて、高性能のパソコン、ソフト、器具類を手に入れ、仮想世界で、孤独に暮らす少女、月子とたくろーは知り合いになる。しかし露骨に欲情するたくろーをよそに、月子の誕生には秘密があった。
 写真は第1巻の表紙、この少女が月子。

 イントロの話からして禁忌的な内容な気がするでしょ?ぱっと見ギャルゲー+マトリックスですが、これがなかなか根深い。「ギャルゲー=キモオタ(気持ち悪いオタク)」では片付けられない業の深さが、たまらないのです。
 えーい、いろいろ書きたいことがたくさんあるので、つづきは次回だ!