「ルサンチマン」に至るオタクの主張「電波男」

a2c_sato2005-04-25

 セブンアンドワイで購入。セブンイレブンで受け取り。漫画「ルサンチマン」に影響されて買ってしまいました。
 「電波男」(本田透三才ブックス
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31505961 
 おお、表紙が「ルサンチマン」のキャラクター、ラインハルトじゃないか!どんぴしゃ!(しかも表紙をめくったらラインハルトの正体の越後がひとりでぽつんと座っている画がある、ってのがおもしろい!)
 人気サイトの管理人さんでして。で、何のサイトかと言うと、オタクです。
 帯のキャッチは「負け犬女は萌えないゴミ!」「もはや現実の女に用はない。真実の愛を求め、男たちは二次元に旅立った。」これに拒絶反応を示さなければ、中味はけっこうマトモなこと書いているんだけどね・・・。400ページにも及ぶ厚い本に、氏のルサンチマンが凝固されています。前に書いた「ルサンチマン」の坂本拓郎同様、仮想世界の中の女性にハマっていく過程は、まさに本田氏も同じ。
 氏はwebサイト「しろはた」の主宰人、主にオタク関係の雑誌のライターとして活動しています。いわゆるオタクが美少女ゲームに傾倒することに世の女性が「気持ち悪い」と言われる事に対して、「オタクの主張」を宣言します。
 
 世の中の「恋愛資本主義」を離れ、2次元による「萌え」こそが、純粋な恋愛なのだ!というのが氏の主張。

 現在の「負け犬」現象が近代化による宗教の消滅とそれによる恋愛の代替化、負け犬のブームの根底にある「恋愛資本主義」冷静に構造を俯瞰し批判していたりして、注目すべき点は、ままあるのではないでしょうか。

 読むに、氏の「萌え」とはつまり「不断なる愛」で二次元の妄想は、その愛が尽きることがない、んだって
 …これってゴスペルで登場する要素と一緒じゃん!最終的に、求めるところが宗教と共通する(ような気がする)のは興味深い。神様も2次元の美少女キャラクターも「こんなヤツ実世界にゃいねーよ」と言ってしまうところも共通してます。

 うーむ、「オタク」というテーマ以外にも思ったことがあるので、明日!