自分を伝えたい親と親の真実を知りたい息子の葛藤「ビッグ・フィッシ

a2c_sato2005-05-04

 映画のGW。レンタルビデオ屋で借りて見たのはこれ。 
ビッグ・フィッシュ
 http://7andy.yahoo.co.jp/dvd/detail?accd=D0043609
 ティム・バートン監督のファンタジー&どこかブラックなテイストの作品。
 病に倒れてしまった老父。最近父と疎遠になっていた息子は妊娠中の妻を伴って実家へ戻る。父は昔から自分の若い頃の面白い話をするのが好きだった。聞くだけなら可笑しいのだが、実の父親は本当にそんな奇々怪々な人生を送っているのか?父の本当の姿を知りたい息子としてはどうしても相容れない。
 父親の若かりし好青年時代を、ユアン・マクレガーが演じています。
 若かりし時代の父は、幼い時に魔女に出会い、自分の死ぬ瞬間の映像を見たために、何事にも死を恐れず積極的で勇敢に立ち向かった。もっと大きな街に出ようと、知り合った身長5mはあろう巨人と街を出る。途中で幻の街スペクタクルに迷い、途中のサーカスで見た女性に一目惚れ、彼女に求婚したいためにサーカスで働き、結婚したと思ったら戦争に徴兵され、空軍落下傘部隊で敵地で知り合ったシャム双生児(のような、おそらく朝鮮人の双子)とともにアメリカに戻る。サラリーマンとしてアメリカ全土を奔走する営業マンとなり・・・、とにかく父の話は話題に尽きない。
 しかし父の話が真相かどうかということは、実は本筋テーマではなかったことが後半分かってきて、そこに父の人となりの断片を息子が知り、最後に父は・・・・。現代と過去の話が互いに織り交ぜ合いながら、大団円に向かいます。
 親子関係って、どこかぎくしゃくしながら、こんな感じ!というのが、ティム・バートン監督の独特のファンタジーの味付けでうまく調理されています。氏のブラックな笑いを期待していると肩すかしを食らうかな。今作はスマートな笑いが多かったので。意外というべきか、感動親子話。
 というか、期待していたのはオイラだったのだが・・・、まいいや。おもしろかったし。たぶんわざとウソっぽく作ったのであろう、大魚=ビッグ・フィッシュが何故かいちばんおもしろかった。