人生の半分は残念ながら仕事して生計をたてることなのだ「仕事のなか

a2c_sato2005-05-28

 今日は池袋芸術劇場にあるレストランで結婚式2次会。1コ上の男の先輩と、3コ下の女の後輩がくっつきました。しっかり手を出しやがってコノヤロ。

 先週、しごと合間の丸善御茶の水店で購入。今週読んでやっとこさ読了!
 「仕事の中の曖昧な不安」(玄田有史・中公文庫)
 http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31492720
 今さかんに、若者と労働環境についての本が書店の店頭をにぎわせてますけど、この本は2001年という早い時期から若者の就労が難しくなってきていることを論証していった著作です。サントリー学芸賞も受賞している「箔つき」の本。
 http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/

 現代の若者のフリーター化・非正社員化は、若者の労働意識の低下、パラサイトシングルなど生活状況の変化によって起こっている、といった言説を、統計を丁寧にとりながら否定していきます。
 いわく玄田氏の主張は、若者の意識の希薄でなく、中高年の雇用の維持のために若年採用が減っていることにある、と論じる。正直ウチの会社でも自分の時と今年じゃあ新卒採用の人数が激減してるもんね。世代間の闘争によって「無用なアジテーターが登場する」って書いてあるけど、これってライブドア堀江社長のことじゃん!登場を予言しているとは恐るべし。学問としてキッチリ論証しているので内容も潔い。ただし章の間にある分析は、読み進めるにはちと難しいので読み飛ばしてしまいました。
 こんな曖昧な空気だからこそ「頑張る」とか「頑張れ」という言葉はますます無力感閉塞感を高める。「頑張って○○をする」でなく「○○を実現するために自分は○○をする」と言い換える事が大切なのだそうだ、うむなるほど。
 キーワードは「弱い紐帯」「自分で自分のボスになる」。
 著者の、若者に対する真剣なまなざしをビシビシ感じることができました。こんな大人になりたいね。